これから筋力トレーニングを始めるという初心者は、
フォームを習得することや重さになれることなども考えて、
トレーニングマシンを使い、全身をバランスよく鍛えるプログラムがいいと思います。
例えば、チェストプレス(胸部)、レッグプレス(大腿前部・臀部)、
レッグカール(大腿後部)、ラットプルダウン(上背部)、クランチ(腹部)などを
10回、2~3セットほど行うのが、初心者の基本的なプログラムです。
その後、ある程度トレーニングを積んだら、
バーベルやダンベルなどのフリーウエイト使ったトレーニングに移行します。
さらに、トレーニングを積んでいくと、さらなる効果を求めるようになり、
肩や上腕などを鍛えるトレーニングも増え、メニューも多くなります。
しかし、全身のメニューを1日のトレーニングでこなそうとすると、
いくら時間があっても足りなくなり、必ず限界がやってきます。
なので、全身を2つか、3つに分ける分割法が有効になります。
例えば、上半身と下半身の2つに分けた場合、上半身の日は、胸と背中に加えて、
肩や上腕も鍛えられるようになり、多くのメニューをこなせるようになります。
しかし、その時のメニューの順番は、
胸や背中の大筋群といわれる大きな筋肉から鍛えるようにします。
これにはいくつかの理由があり、まずは、日常生活の動作や
スポーツの動作を考えても、大きな力を発揮する起点は体幹の大きな筋肉になり、
それが末端の筋肉まで伝わっていきます。
こうした力の連動を考えてのことです。
また、大きな筋肉を鍛えるメニューのベンチプレス(胸部)や
スクワット(大腿部)は、複数の小筋群を連動的に使い、
上腕二頭筋を鍛えるアームカールのような種目とは違います。
例えば、ベンチプレスを行った場合、大筋群である大胸筋が主働筋となって使われて
60~70%を占め、残りは小筋群の三角筋や上腕三頭筋が使われます。
もし、上腕三頭筋などの小筋群から先に鍛えて、それらが疲労している状態で
ベンチプレスをやったとすると、胸の筋肉は元気でも、
腕の筋肉が疲労しているためにベンチプレスが上がらず、
使用重量や反復回数が低下して
肝心な胸の筋肉が十分に鍛えられないということになります。
そして、一般的に、1回のトレーニング時間は1~2時間くらいだと思いますが、
後半になると、体力が残っていません。
大筋群のメニューはかなりのエネルギーを必要とするので、
後半にトレーニングを行うとエネルギー切れを起こし、
予定のメニューをこなせなくなってしまいます。
なので、体力が十分にある前半に
鍛える価値のある大筋群を鍛えるべきということです。
こうしたメニューの順番は筋力トレーニングの基本的なセオリーになるので、
しっかり頭に入れてメニューを実行しましょう。