ゴマは小さな粒の中に、
健康や美容に役立つ栄養素がぎっしり詰まった優秀な食材です。
昔から日本の食卓でも親しまれ、和え物や炒め物、ふりかけなど、
さまざまな料理に使われています。
しかし、ゴマには知っておきたい大切な特徴があります。
それは、健康効果が期待できる栄養成分の多くが、
硬い種皮に守られているということです。
つまり、ゴマはそのまま料理に振りかけて食べるだけでは、
せっかくの栄養素を十分に活用できない可能性があるのです。
ゴマのパワーを引き出すためには、すり潰したり、刻んだりして、
硬い種皮を壊してから食べることが大切です。
今回は、ゴマに含まれるセサミンやセサモリン、セサモールなどの健康成分と、
栄養を効率よく摂取するための食べ方について解説します。

1.ゴマの栄養は硬い種皮の中に隠れている!
ゴマには、良質な脂質をはじめ、タンパク質、食物繊維、カルシウム、マグネシウム、
鉄、亜鉛、ビタミンEなど、健康維持に役立つ栄養素が含まれています。
さらに注目したいのが、
ゴマ特有のポリフェノールの一種である「ゴマリグナン」です。
ゴマリグナンには、セサミン、セサモリン、セサモールなどの成分があり、
抗酸化作用などが研究されています。
ところが、ゴマは非常に硬い種皮に覆われているため、
そのまま食べても消化の過程で種皮が十分に壊れず、
内部の栄養成分を利用しきれないことがあります。
特に、ゴマに含まれる脂質やゴマリグナンなどを効率よく摂取するためには、
種皮を壊しておくことが重要です。
そこでおすすめなのが、すりゴマや練りゴマです。
ゴマをすり鉢ですり潰したり、フードプロセッサーで細かく砕いたりすると、
硬い種皮が壊れて内部の栄養成分が利用されやすくなります。
料理にそのまま振りかけるよりも、すり潰してから食べるほうが、
ゴマの栄養を無駄なく活用することにつながるのです。
2.ゴマの代表的な健康成分「セサミン」
ゴマの健康成分として特に有名なのが「セサミン」です。
セサミンはゴマリグナンの代表的な成分で、
ゴマ特有の脂溶性ポリフェノールに分類されます。
セサミンは、体内での酸化ストレスに関わる働きや、
肝臓での脂質代謝などについて研究されています。
私たちの体内では、呼吸やエネルギーを生み出す過程などで活性酸素が発生します。
活性酸素は免疫機能などに必要な一方、過剰になると細胞を傷つけ、
老化やさまざまな不調に関係すると考えられています。
セサミンには、こうした酸化ストレスに関わる働きをサポートする可能性があり、
健康維持やエイジングケアの観点から注目されています。
また、セサミンは肝臓で代謝される成分でもあり、
肝臓の健康や脂質代謝との関係についても研究が進められています。
年齢を重ねると、体内の酸化ストレスへの対処や
健康的な代謝を維持することが大切になります。
毎日の食事にゴマを取り入れることは、
健康的な食生活を支える一つの方法といえるでしょう。
3.ゴマを加熱するとセサモリンがセサモールに変化する!
ゴマには、セサミンのほかに
「セサモリン」というゴマリグナンの一種が含まれています。
このセサモリンには、もう一つ知っておきたい特徴があります。
それは、加熱によって一部が「セサモール」という成分に変化することです。
セサモールは抗酸化作用を持つ成分として知られ、
ゴマを焙煎することで生成されます。
つまり、ゴマは加熱することによって、もともと含まれている栄養成分だけでなく、
加熱によって生まれる健康成分も期待できる食材なのです。
セサモールは、活性酸素による酸化から体を守る働きについて研究されており、
食品の酸化を抑える作用にも注目されています。
ただし、加熱すればするほどセサモールが増えるというわけではありません。
加熱温度や時間によって成分の変化は異なり、
過度な加熱は脂質の酸化や風味の劣化につながる可能性があります。
そのため、家庭でゴマを炒る場合は、焦がさないように注意しながら、
香ばしい香りが立つ程度に軽く加熱するのがおすすめです。
4.ゴマの栄養を引き出すおすすめの食べ方
ゴマの栄養を効率よく摂取するためには、硬い種皮を壊すことと、
酸化や風味の劣化を防ぐことを意識しましょう。
おすすめの食べ方を紹介します。
① すりゴマにして食べる
最も手軽なのが、すり鉢などですり潰して食べる方法です。
種皮が壊れることで内部の脂質やゴマリグナンなどが利用されやすくなります。
市販のすりゴマを利用してもよいですが、開封後は酸化が進みやすいため、
少量ずつ購入して早めに使い切りましょう。
② 軽く炒ってからすり潰す
ゴマを軽く炒ることで香ばしさが増し、
セサモリンからセサモールが生成されることも期待できます。
炒った後にすり潰せば、香りと栄養の両方を楽しめます。
③ 練りゴマを料理に活用する
練りゴマは、ゴマを細かくすり潰してペースト状にしたものです。
種皮が壊れているため、
ゴマの脂質やゴマリグナンなどを摂取しやすい形になっています。
ドレッシングや和え物、スープなどに加えると、
無理なく毎日の食事に取り入れられます。
④ 野菜と一緒に食べる
ほうれん草や小松菜、ブロッコリーなどの野菜にすりゴマを和えるのもおすすめです。
ゴマに含まれる脂質は脂溶性成分の吸収にも役立ちます。
野菜のビタミンやミネラル、食物繊維と一緒に摂取できるため、
栄養バランスのよい一品になります。
5.黒ゴマと白ゴマ、どちらがおすすめ?
黒ゴマ
黒い種皮にポリフェノールの一種であるアントシアニン系色素などを含みます。
香りが強く、料理のアクセントにもなります。
白ゴマ
脂質を多く含み、まろやかな風味が特徴です。
和え物やドレッシングなど、幅広い料理に使えます。
黒ゴマと白ゴマは、
どちらもセサミンやセサモリンなどのゴマリグナンを含んでいます。
栄養成分には品種や産地による違いがありますが、
どちらか一方だけが優れているというわけではありません。
料理に合わせて使い分けたり、両方を組み合わせたりしながら、
毎日の食事に取り入れてみましょう。
6.ゴマは少量でも毎日続けることが大切!
ゴマは栄養豊富な食材ですが、脂質が多く、エネルギーも比較的高い食品です。
健康によいからといって大量に食べる必要はありません。
まずは1日大さじ1杯程度を目安に、普段の食事に取り入れてみましょう。
料理に加えるだけでも、風味や栄養価を高めることができます。
また、すりゴマや練りゴマは空気に触れる面積が大きいため、
丸ごとのゴマよりも酸化しやすくなります。
開封後は密閉して冷暗所や冷蔵庫で保存し、
商品の表示に従って早めに使い切ることが大切です。
ゴマは種皮を壊して食べるのがポイント!
ゴマには、セサミンやセサモリンなどのゴマリグナンをはじめ、
健康や美容に役立つさまざまな栄養素が含まれています。
しかし、硬い種皮に覆われているため、
そのまま食べるだけでは内部の栄養素を十分に利用できない場合があります。
すり潰して種皮を壊すことによって、
ゴマの栄養を効率よく摂取できるようになります。
また、軽く焙煎することで、
セサモリンの一部が抗酸化作用を持つセサモールに変化することも見逃せません。
40歳代以降は、肌や体のエイジングケアを考えるうえでも、
毎日の食事から抗酸化成分を取り入れることが大切です。
小さな一粒に健康パワーが詰まったゴマ。
これからは、そのまま振りかけるだけでなく、すりゴマや練りゴマ、
軽く炒ったゴマなどを上手に活用して、
ゴマの栄養を余すことなく食生活に取り入れてみてはいかがでしょうか。
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