スーパーやコンビニで食品や飲料を購入する際、
「特定保健用食品(トクホ)」「機能性表示食品」「栄養機能食品」
といった表示を見かけたことがある方も多いでしょう。
これらはすべて「保健機能食品」と呼ばれる食品ですが、
それぞれ制度や表示できる内容が異なります。
「どれが一番効果があるの?」
「健康食品とは何が違うの?」
「自分にはどれを選べばいいの?」と疑問に思う方も少なくありません。
そこで今回は、3種類の保健機能食品の特徴や違い、
それぞれのメリット・デメリットについて詳しく解説します。

保健機能食品とは?
保健機能食品とは、
健康の維持や増進に役立つ機能を表示することが認められている食品の総称です。
日本では、一定のルールに基づき、
以下の3種類が保健機能食品として分類されています。
・特定保健用食品(トクホ)
・機能性表示食品
・栄養機能食品
これらはすべて健康維持を目的とした食品ですが、
国の関与の程度や表示の根拠に違いがあります。
① 特定保健用食品(トクホ)
特定保健用食品(トクホ)は、
3種類の中でも最も厳しい審査を受けた保健機能食品です。
食品ごとに科学的な有効性や安全性について審査が行われ、
国(消費者庁)の許可を受けて
初めて「特定保健用食品」と表示することができます。
トクホの商品には専用のマークが付いており、
・お腹の調子を整える
・食後の血糖値の上昇を穏やかにする
・コレステロールを下げる
・血圧が高めの方に適する
・脂肪の吸収を抑える
など、科学的根拠に基づいた機能を表示できます。
国による個別審査を受けているため、信頼性が高いことが最大の特徴です。
一方で、審査には時間や費用がかかるため、
商品価格が比較的高くなる傾向があります。
② 機能性表示食品
機能性表示食品は、2015年から始まった比較的新しい制度です。
トクホとの大きな違いは、国による個別審査が行われないことです。
企業が科学的根拠をまとめ、その内容を消費者庁へ届け出ることで、
「〇〇の機能があります」と表示できる仕組みになっています。
例えば、
・記憶力を維持する
・目の疲労感を軽減する
・腸内環境を改善する
・睡眠の質を高める
・関節の動きをサポートする
など、多様な機能を表示した商品が販売されています。
ただし、表示内容は企業の責任によるものであり、
消費者庁が機能性を保証しているわけではありません。
そのため、商品を選ぶ際には表示内容だけでなく、
どのような科学的根拠が示されているのかも参考にするとよいでしょう。
③ 栄養機能食品
栄養機能食品は、不足しがちな栄養素を補うことを目的とした食品です。
対象となる栄養素は国によって定められており、
・ビタミンA
・ビタミンB群
・ビタミンC
・ビタミンD
・ビタミンE
・葉酸
・カルシウム
・鉄
・亜鉛
・マグネシウム
などのビタミンやミネラルが対象となっています。
例えば、
「カルシウムは骨や歯の形成に必要な栄養素です。」
「ビタミンCは皮膚や粘膜の健康維持を助ける栄養素です。」
といった決められた表現のみ表示できます。
一定量の栄養素を含んでいれば、国への個別申請や届出は不要で販売できるため、
比較的多くの商品で採用されています。
食事だけでは不足しがちな栄養素を補いたい人に適した食品といえるでしょう。
3種類の違いをまとめると
それぞれの特徴を簡単に整理すると、次のようになります。
特定保健用食品(トクホ)
・国が個別に審査・許可
・科学的根拠が十分に確認されている
・信頼性が高い
機能性表示食品
・企業が科学的根拠を示して消費者庁へ届け出
・国による個別審査はない
・幅広い機能を表示できる
栄養機能食品
・ビタミンやミネラルなどの栄養補給が目的
・国が定めた基準を満たせば販売可能
・決められた栄養機能のみ表示できる
このように、3種類は制度や目的が異なるため、
「どれが優れている」というよりも、自分の目的に応じて選ぶことが大切です。
保健機能食品は薬ではない
保健機能食品について誤解されやすい点として、
「飲めば病気が治る」「健康になる」というイメージがあります。
しかし、保健機能食品はあくまでも食品であり、医薬品ではありません。
そのため、
・病気を治療する
・病気を予防する
・医薬品の代わりになる
といった効果を期待するものではありません。
例えば、「脂肪の吸収を抑える」と表示されている商品を飲んでいても、
食べ過ぎや運動不足が続けば体重は増える可能性があります。
また、「血圧が高めの方に適する」と表示されていても、
高血圧の治療を目的とするものではありません。
健康維持のためには、バランスの良い食事、適度な運動、十分な睡眠、
禁煙や節酒など、基本的な生活習慣を整えることが最も重要です。
このように、保健機能食品には、「特定保健用食品(トクホ)」「機能性表示食品」
「栄養機能食品」の3種類があり、
それぞれ制度や目的、表示できる内容が異なります。
トクホは国による厳しい審査を受けた信頼性の高い食品、
機能性表示食品は企業の科学的根拠に基づいて機能を表示する食品、
栄養機能食品は不足しがちなビタミンやミネラルを補うための食品です。
いずれも健康づくりをサポートする食品ではありますが、医薬品ではなく、
健康的な生活習慣の代わりになるものではありません。
日々の食生活や運動、睡眠を基本としながら、
自分の健康状態や目的に合わせて保健機能食品を上手に活用することが、
健康維持への近道といえるでしょう。
