人生の約3分の1は睡眠が占めています。
それだけ睡眠は人生においてとても重要なものですが、
毎晩、夜更かしを続けて慢性的な寝不足状態だったり、
眠りについて無自覚だったりと、
睡眠の大切さに気づいていない人が少なくないようです。
そもそも睡眠の目的とは何なのでしょうか?
睡眠の主な役割は、前日の疲れを完全に解消するということで、
脳を休ませたり、細胞を修復するということです。
ただし、たとえ10時間ほど眠ったとしても、
朝起きた時に疲れが残っているようであれば
十分な睡眠が取れたということにはなりません。
ある程度の睡眠時間は必要ですが、いかに質の高い睡眠が取れたか、
ということが重要です。
ですが、国民の5人に1人が十分な睡眠が取れていないと感じているようです。
質の高い睡眠が取れていれば疲労が回復されるだけでなく、
さかんに血液が作られて免疫力がアップし、
美肌維持に必要な肌のターンオーバーが活発になるなど、
さまざまな効果が得られます。
そのほかに、ダイエットや筋力トレーニングにも影響するのでダイエット中の人は、
睡眠に関して高い意識をしっかり持って実践しなければなりません。
睡眠不足は食欲を増進させるホルモンが分泌されて、
つい食べ過ぎの食生活を送ってしまいます。
せっかくダイエットに効果的な運動を行っても、なかなか痩せられないという人は、
睡眠不足が原因で食べ過ぎているのかもしれません。
また、筋力トレーニングで痩せやすい体に変えたり、
美ボディメイクするという人も多いと思います。
筋力トレーニングによって筋肉が破壊されますが、
それを補修することで筋肉が成長します。
その時に働くのが成長ホルモンで、
この成長ホルモンも質の高い睡眠中に多く分泌されます。
「寝る子はよく育つ」という言葉がありますが、
筋肉を大きく成長させたければ睡眠が重要というわけです。
あるアメリカの大学の調査によると、32~59歳の男女8000人を対象に
平均7~9時間の睡眠の人と4時間以下の睡眠の人の肥満率を比べたところ、
4時間以下の睡眠のほうの肥満率が73%も高いという結果になったそうです。
また、8時間睡眠の人と5時間睡眠の人を比べたところ、
5時間睡眠の人のほうが食欲を増進させるホルモンが
約15%多く分泌されたそうです。
このように、質の高い睡眠は、前日の疲労を解消するだけでなく
健康な体維持はもちろん、ダイエットや筋力トレーニングにも影響します。
もし、ダイエットや筋力トレーニングの効果が得られないのであれば、
今までの睡眠環境を見直してみましょう。
質の高い睡眠を取るには、部屋の環境や枕、寝具なども重要です。
部屋の照明が明るいと、睡眠を促すメラトニンというホルモンが
十分に分泌されません。
完全に真っ暗な状態は怖くて不安という人は、
人影が見える程度の暗さが理想とされています。
そして、寝具は自分のサイズに合ったものを選ぶことです。
マットレスは、硬いや柔らかい、高反発や低反発などありますが、
自分の体重と体型、腰の負担などを考えて選びましょう。
寝具の中でも、特に多くの人が気にしているのは枕ではないでしょうか。
枕は首を支えるという役割があり、自分に合っていない枕のままで寝ていると
首や肩に負担をかけて疲労回復ができなくなってしまいます。
自分に合った枕の高さは、立ち姿と同じ姿勢になるものです。
このように、質の高い睡眠を得るために、
まずは、部屋の環境や枕、寝具などから見直してみましょう。