ダイエットを始めようと考えた時、とりあえず手っ取り早く痩せたいと、
安易に食事制限してしまう人が多くいらっしゃいます。
確かに、ダイエットの基本中の基本は、1日あたりの総消費量が、
総摂取量を上回るような赤字バランスの生活習慣を作ることですが、
食事制限だけによって摂取量を減らし、
赤字バランスを作っても簡単には痩せられません。
大幅に食事量を減らせば、確かに、体重は徐々に落ちていきますが、
その体重は一時的なものでしかありません。
前の食事量に戻せば、
直ぐにリバウンドで前の体重に逆戻りという結果に終わります。
しかし、それだけではありません。
食事制限をしたことで落ちた体重の中身は、半分以上が筋肉です。
たとえば、5キログラム体重が落ちたとすると、
3キログラムが筋肉、体脂肪が2キログラムといった割合になります。
それでも、2キログラムも体脂肪が減ったからいんじゃない・・・
と、思われるかもしれませんが、
そこには、痩せずらくなるという問題が発生しています。
ダイエットの本来の目的は、余分な体脂肪を減らすことですが、
その体脂肪より筋肉のほうが多く落ちてしまい、
そして、リバウンドで戻った体重の中身は全てが脂肪です。
こうして筋肉量が減少すると、
体は太りやすい体質に変わってしまいます。
その理由は、基礎代謝量が低下するからです。
基礎代謝とは、心臓を動かしたり、呼吸をしたり、人が生命維持するために
最低限必要なエネルギー代謝のことで、
寝ているときや何もしないでじっとしているときでも、
常に消費されるという、とても便利なものです。
一般的な社会生活をしている人なら、
1日の総消費カロリーの60~70%を占め、
残りの30~40%は、日常の生活の中で体を動かしたり、
運動したりして消費される活動代謝になります。
実は、体の中で最も多く基礎代謝として
エネルギーが消費される器官は筋肉です。
基礎代謝量と筋肉量は正比例関係にあるので、
筋肉量を増やせば、自然と基礎代謝量が高まるというわけです。
この基礎代謝量を高めることができれば、これといった運動をしなくても、
1日あたりの総消費量がアップして痩せやすい体になり、
その後のダイエットもリバウンドの心配もなくスムーズに行えるようになります。
しかし、無理な食事制限をして筋肉量を減らして、
基礎代謝量を低下させてしまうと、1日あたりの総消費量の低下につながり、
リバウンドしやすく、太りやすい体に変わってしまいます。
効率よく健康的に痩せるには、
まずは、基礎代謝量を高めることが必要です。
そして、筋肉を鍛えて、筋肉量を増やすことが、
ダイエット成功につながります。