肥満体型の改善や予防のためなどのダイエット、
あるいは、いつまでも健康的な体を維持するために、
ウォーキングやジョギングなどの有酸素運動をはじめ、
休日には、テニスやゴルフ、バトミントン、サイクリング、ダンスなど、
いろいろな運動をする人が大勢いらっしゃいます。
そん中で、ダイエットの王道といわれ、思い立った時にちょっと外に出て、
ひとりで手軽にできるというウォーキングやジョギングなどの有酸素運動が人気です。
ただし、ジョギングは、体力に自信がなく運動経験もない人、太り過ぎている人、
中高年の人には、足や腰などの下半身への負担が大きいので、
これから始める運動としてはオススメできません。
まずは、体にやさしいウォーキングから始めましょう。
実際、早朝に、街の中をウォーキングしている中高年の人をよく見かけます。
それだけ理想的な健康運動法として、中高年の人を中心に
広く世の中に受け入れられているわけですが、
ウォーキングの目標として「一日一万歩」という言葉をよく聞きます。
今の世の中、食べる物が豊富になって、
どうしても食べ過ぎの食生活になってしまう傾向にあり、
20~30歳代の人で、1日あたり、約300キロカロリーほど余分に
食べ過ぎているといわれています。
その余分なカロリーを「一日一万歩」を目標に
ウォーキングすれば解消できるということです。
一万歩というと、距離にして約5キロくらいで、1時間以上はかかると思います。
もちろん、初めての人は、最初、1~2キロくらいを目標にして、
体力に合わせて徐々に増やし、だんだんと歩き慣れれば、
一万歩以上も簡単にできるようになります。
こうした有酸素運動は、体内に多量の酸素を取り入れて行われる運動で、
ウォーキングやジョギングの他に、スイミング、サイクリング、
エアロビックスなどが挙げられ、体脂肪を燃焼するという効果があります。
有酸素運動を行っているほとんどの人が、
この体脂肪燃焼というダイエット効果を目的にしていると思いますが、
残念ながら、その効果は、ほんの微々たるものです。
例えば、体重50キログラムの女性が、
約1時間、8キロメートルのジョギングをしたとすると、
約400キロカロリーのエネルギー消費になります。
400キロカロリーと聞くと、そこそこの数字に思えるかもしれませんが、
これを体脂肪1グラムを7キロカロリーとして換算すると
(400÷7≒57)約57グラムになります。
ですが、運動を始めた当初は、体脂肪でなく、
肝臓や筋肉に蓄えられているグリコーゲンと言われる糖質が
エネルギーとして使われるので、実際は、約57グラムの半分以下となり、
多目に見ても約30グラムの体脂肪燃焼量ということになります。
1時間、汗を流して頑張っても、ほんの僅かな約30グラムで、
それがウォーキングになると、さらに、少なくなります。
それでも、体脂肪が燃焼されるのは事実なので、
その僅かな量をコツコツと積み重ねていけばいいわけです。
有酸素運動で、最も効率よく体脂肪が燃焼されるのは、
心拍数が1分間で、110~120回程度の時といわれています。
この心拍数の状態は、息が軽くハアハアする程度になりますが、
ただウォーキングしているだけだと、そういう状態にはならないと思います。
なので、もう1時間以上は楽にできるという人は、
間の数分間を「小走りウォーキング」に切り替えてみましょう。
例えば、10分間ウォーキングしたら、1~3分程度、小走りウォ-キングして、
また、普通のウォーキングに戻すといったことを繰り返します。
1~3分程度、小走りウォ-キングするだけで心拍数が上がります。
そして、少し苦しくなったらウォーキングに切り替えて、息が楽になったら、
また小走りウォーキングということを繰り返すだけで、心拍数が上がり、
少しだけでも体脂肪の燃焼効率がアップします。
さらに、背筋を伸ばして、視線をまっすぐにし、腕は大きく振って、
足はかかとから着地して、つま先をけり出すなどを意識した
ウォーキングを心がけましょう。