現代社会は、パソコンのモニター画面の前に座り、長時間の事務処理をこなし、
家に帰ってからもスマートフォンを近距離で長時間見続けるという人が増えています。
そんな人たちは、目を酷使することになり、目の奥に痛みを感じたり、
まぶしかったり、ショボショボする眼精疲労やスマホ老眼を引き起こし、
さらに、視力低下を招きます。
こうした目のトラブルは、近距離のものを長時間見続けることによって
ピント調整の働きをしている目の毛様体筋が疲労し、
こり固まってしまうことが原因です。
例えば、肩や首のこりも、長時間、同じ姿勢を続けていることで筋肉が緊張して、
こりを招きます。
最初は、ストレッチすることで直ぐに筋肉の緊張は解消されますが、
これが毎日繰り返されると、慢性化して、
ストレッチだけではなかなか解消されずにこわばった状態が続くことになります。
これと同じで、手元や近くを見る時に、目の毛様体筋はキュッと縮まり、
緊張した状態になります。
この状態が長時間続けば、次第に疲労し、それが積み重なると、
毛様体筋は慢性的にこり固まってピント調整の障害が起こってしまいます。
このような毛様体筋の疲労を防ぐには、手元や近くを見るような長時間の作業を
控えることが一番ですが、血流を促して酸素を十分に取り入れるようにすれば
筋肉のこりがやわらぎ、眼精疲労やスマホ老眼の解消につながります。
人の体は、口から食料を摂取しなくても水さえ飲んでいれば、
１ヵ月くらいは生きられるといわれていますが、呼吸を止めて、
酸素を取り入れることができなくなったら、
心肺機能が停止して数分で死んでしまいます。
それだけ人の体にとって酸素を取り入れることは重要で、
目のまわりの筋肉も心臓と同じくらい活動量が多いので、
多量の酸素供給が必要となります。
酸素は、血液の流れに乗って、体の隅々の細胞まで運ばれます。
なので、酸素を隅々まで行き渡らせるには、
血流を促して血液の循環を良くすることが必要です。
そのためには筋肉を動かすことです。
まずは、積極的にウォーキングやジョギングなどの有酸素運動を取り入れて、
そして、目のまわりの筋肉を動かすトレーニングを始めましょう。
目には、内眼筋と外眼筋の２種類の筋肉群があります。
内眼筋は眼球の内側にある筋肉で、ピント調整する毛様体筋と
黒目の部分にある虹彩筋の２つで、
外眼筋は、眼球のまわりにあり、上斜筋、下斜筋、上直筋、下直筋、内直筋、
外直筋の６本の眼筋になります。
さらに、目につながる顔を覆う筋肉として、眼瞼挙筋、眼輪筋、前頭筋、大頬骨筋、
小頬骨筋、口角挙筋、上唇挙筋などがあります。
これらの筋肉を鍛えることで、目のまわりの血行が良くなり、
目のトラブルの解消につながります。
目の筋肉や顔の筋肉を鍛えるトレーニング法は、
インターネットで検索すれば簡単に出てきますので、
ぜひ、チェックして実践してみて下さい。
