太ってしまった人の原因は、ほとんどが食べ過ぎの食生活にあり、
それが長期に渡って積もり重なることで肥満体型としてあらわれてきます。
ということで、痩せなければとダイエットを始めますが、
毎日の体重の増減に一喜一憂し、1ヵ月以内に10キロ以上痩せるなどと、
無理な目標を掲げてしまいます。
しかも「楽をして痩せたい・・・」という思いも強く、
その結果、なかなか思うように体重が減らないと落ち込み、
やがてモチベーションも低下して挫折するというパターンがよくあります。
そもそも長期に渡って太ってしまった体を
短期間で一気に痩せようとすること自体に無理があるわけです。
また、ダイエットを開始しようとする多くの人が、
運動によって消費エネルギーを高めることが最も効果的と認識していると思いますが、
毎日の食事がしっかりコントロールされていなければ、
いくら効果的な運動を実践しても意味がありません。
実際、運動による消費エネルギーはほんの僅かで、それに対して、
おやつに菓子パンひとつやスナック菓子を食べてしまうと、
簡単に運動による消費エネルギー以上を摂取してしまうことになります。
確かに、筋力トレーニングや有酸素運動などによる消費エネルギーのアップは
効果的で、健康的に痩せるダイエット法の基本的なことですが、
あくまでも毎日の食事コントロールができていることが大前提です。
なので、まずは、自分の適正な量の食事を栄養バランスを考えながら
規則正しく摂れるようにしっかり食事コントロールしましょう。
そして、なかなか摂取カロリーを抑えられないという人は、
少し食べ方を工夫することでダイエット効果を得ることができます。
まず最初に実践してもらいたいのが、できるだけGI値の低い食品を選ぶこと。
人の体は、糖質が多く含まれた炭水化物の食品を多量に摂取すると、
血糖値が急上昇し、それを抑えようとしてインシュリンが分泌されますが、
インシュリンによって糖質が運ばれる行先は脂肪です。
なので、これが繰り返されると、どんどん体脂肪が蓄積されるということになります。
そこで、このような血糖値の急上昇を抑えて、体脂肪の蓄積を防げる方法が、
GI値の低い食品を選んで食べることです。
GI値が低ければ低いほど、血糖値の上昇が緩やかになって、
体脂肪の蓄積を抑えることができます。
例えば、白米より玄米、うどんよりそばのほうが低いGI値になります。
また、GI値の高い白米でも、ごはんにGI値の低い卵や納豆をかけて食べることで、
血糖値の上昇を防ぐことができます。
さらに、大豆類、海苔、わかめ、ひじき、グリンピースなどの
GI値の低い食品の組み合わせも効果的です。
その他、チョットした工夫を挙げますので、参考にして下さい。
☆ よく噛んで時間をたっぷりかけて食べる
食べ始めて30分経つと満腹中枢が働いて食欲が抑えられるといわれています。
ゆっくりよく噛んで時間をかけることで、それほど食べてなくても満腹感が得られて、
余計に食べることがなくなります。
☆ 食べる順番を変える
日本の家庭では、汁物、主食、主菜、副菜の構成が基本的な食事で、
それを、ごはんを食べたら、おかず、またごはんを食べたら、
今度は味噌汁というように「三角食べ」が良いとされていますが、
欧米のコース料理のように、一品ずつ食べるように変えてみましょう。
最初に、食物繊維が豊富な野菜サラダを食べて、
次に、肉や魚介類、最後にごはんという順番で食べれば、
血糖値の急上昇が抑えられて、食べ過ぎも防ぐことができます。
☆ 積極的に青魚を食べる
アジ、イワシ、サンマなどの青魚には、
DHAとEPAという必須脂肪酸が含まれていますが、
この成分は、血液をサラサラにする働きがあり、
さらに、EPAは痩せるホルモンのGLP-1を多量に分泌するといわれています。
☆ 炭水化物にプラス砂糖はNG
GI値の高い食品でも、GI値の低い食品を一緒に取り込むことで血糖値の上昇をコントロールできますが、逆に、炭水化物にGI値が最高に高い砂糖をプラスするのは絶対に避けること。
甘いジャムやクリームの入った菓子パンなどは控えるようにしましょう。
☆ 朝食はしっかり食べて、寝る前の食事は避ける
☆ リビングにスナック菓子などを置かない
☆ 清涼飲料水はできるだけ控える