筋力トレーニングを進める中で、まずは、重量、レップ数、セット数を決め、
筋肥大の効果を最大化することを考えます。
中には、できるだけ重い重量を使った高強度のトレーニングをひたすら続けることが
最も効果的な方法と思い込んでいる人もいますが、
軽い重量でも、レップ数とセット数を増やせば、
重い重量を使った高強度トレーニングと同じ効果を得ることができます。
ようするに、筋肥大の効果は、
総負荷量=重量×レップ数×セット数によって決まるということです。
しかし、その過程には、タンパク質補給と休息も大きく関わっています。
筋力トレーニングで破壊された筋線維を、前よりも強くなって再生するための
超回復を起こすには、筋肉の材料であるタンパク質をしっかり摂って、
再生するために最低48時間の休息が必要というわけです。
このようなことは筋力トレーニングをするうえで、もう常識的な知識になりますが、
セット間の休息時間については、まだまだいろんな議論があるようです。
ですが、このセット間の休息も筋肥大の効率化に
大きな影響を与える要素になりますので、しっかり考えなければなりません。
一般的には、セット間の休息は1~2分程度が妥当とされていますが、
実際、トレーニングジムなどで、混み合っている時は順番待ちなどもあり、
長い休息をとるのが難しいという現実かもしれません。
1~2分程度の休息が妥当とされる理由の一つに、ホルモンの分泌が挙げられます。
セット間の休息をできるだけ短くすることで、
成長ホルモン、テストステロン、カテコールアミンの3種のホルモンが多く分泌され、
これらが筋肥大に大きく影響するということです。
ですが、人は年齢、性別、体格、体力、
それに、筋力トレーニングの経験によって個人差があり、方法も違ってきます。
なので、混み合ったトレーニングジムなどでは難しいかもしれませんが、
まずは、総負荷量が最大に高められる自分に合ったセット間の休息を考えるべきです。
実際、重い重量で3レップ程度のセットでは、
最低でも3分以上の休息が必要になります。
逆に、トレーニング初心者は、軽めの重量ですることが多いので、
1~2程度の休息がいいでしょう。
もし、短い休息時間でホルモン分泌の効果も得て、筋肥大の最大化を期待するなら、
ウォーミングアップから徐々に重い重量に上げていき、
ピーク重量になる3セット目くらいまでは、十分な休息時間(3分以上)をとり、
それ以降は、10レップ数程度できる軽い重量に下げて、
1~2分程度の休息にします。
最後は、さらに重量を落として1分以内の休息にすれば、最も効果的になります。
ちなみに、このように段階的に重量を下げて短い休息で行う手法を
マルチパウンデージ法といいます。