真夏の太陽の下、ギンギンに降り注ぐ紫外線を浴びて日焼けしてしまうと、
光老化を引き起こしたりして体はかなりのダメージを受けます。
美容意識の高い女性なら「美肌の大敵」というほど
紫外線の恐ろしさを分かっていますが、なかなか目に見えないものなので、
その恐ろしさをまだ分かっていない人は結構いらっしゃいます。
そんな紫外線は、太陽から発せられている光の中で可視光線よりも波長の短いもので、
とても強いエネルギーを持っていますが、
実は、近年、当たり前のように使われているスマートフォンやタブレット、
パソコンのモニター画面などから、紫外線まではいかないまでも、
それに近いパワーを持ったブルーライトという光が発せられています。
太陽から発せられる光をプリズムを通して見ると、
レインボーカラーといわれる七色の光が分かりますが、
波長の長いほうから、赤、橙、黄、緑、青、藍、紫となり、
さらに、赤色より長い波長は赤外線、紫色より短い波長は紫外線となります。
そして、これらの波長の長さは、エネルギーの強さに関係しており、
短い波長ほど、エネルギーが強くなります。
例えば、暖房器具などに波長の長い赤外線ランプを使用していても、
日焼けはしませんが、波長の短い紫外線ランプは、
日焼けサロンや食品工場などの殺菌処理に使われています。
なので、ブルーライトは、人間の目で見える可視光線の中でも、
最も波長が短い380~500nm(ナノメートル)の波長領域にあり、
紫外線に近いエネルギーを持って、とても危険な光ということになります。
そんなブルーライトは、スマートフォンやタブレット、パソコンのモニター画面の他、
液晶テレビ、LED照明、車のライト、信号機、街のネオンなどからも
発せられており、現在は、いつでも、どこでも、
ブルーライトを常に浴びているという光環境にあります。
太陽の下でよく活動する人は、紫外線カットのサングラスを
当たり前のようにかけていますが、
これからは、ブルーライトカットのメガネがどんどん普及してくるかもしれません。
では、このブルーライトが目に入ってくると
どんな悪影響を及ぼすことになるのでしょうか。
本来、目の中では、網膜を保護するために、強い光が入ってきたら、
水晶体がその光を吸収して網膜まで届かないようにブロックします。
ですが、この働きも20歳代以降、徐々に衰えてしまいます。
すると、ブルーライトが網膜まで到達して、活性酸素を増やして、ぼやけやかすみ、
疲れ目など、さまざまな悪影響を及ぼし、最悪、失明の恐れもあるといわれています。
さらに、目だけでなく、眠気を誘うメラトニンというホルモンの分泌を抑制して、
睡眠障害を招き、日常生活にも支障をきたし、
体にも悪影響を及ぼす可能性もあります。
こうしたブルーライトによる悪影響を防ぐには、
画面にブルーライト防止用フィルムを貼ったり、
スマートフォンなど明るさを軽減したり、
ブルーライトカットメガネをかけるといったことで、
ある程度軽減することができます。
そして、緑黄色野菜に含まれている成分の「ルテイン」を摂取することでも、
ブルーライトの防止になるといわれています。