気温や湿度が上昇する夏の季節になると、
激しい運動で大量の汗をかいた後に急性脱水症状を起こす人が急増します。
脱水症状とは、体内に摂取する水よりも汗などで外に出ていく水の量が
多くなるとが原因で起こる症状で、死に至る危険性もあります。
しかし、昔は、学校の部活動などで
「練習中は水を飲むな!」とよくいわれたものです。
これは完全に間違った指導法で殺人行為といえるほどの酷い話です。
人の体は、水分量がたった2%減るだけで、のどの渇きを感じ、
3%減ると、さらにのどの渇きが強くなり、めまいや吐き気を起こし、
6%減ると、のどの渇きも感じなくなり、頭痛、脈拍や呼吸が乱れ、
手足がふるえるという症状があらわれ、
10%以上で、意識障害を起こして最悪は死亡に至ってしまいます。
こうした急性脱水症状を防ぐには、
運動前と運動中のこまめな水分補給が大切になります。
特に運動中は、のどの渇きを感じる前に少しずつ水分補給することが必要です。
このように運動で大量に汗をかいたことによって起こる急性脱水症状が、
最も一般的な脱水症状と思われがちですが、
実は、普段の生活習慣の中で、知らないうちに水分不足の状態が続いているという
慢性脱水症状があり、こちらのほうが身近で
多くの人がこの慢性脱水症状に陥っているという現実です。
もし、原因不明の疲労感や頭痛、肌あれなどの不調がある場合は、
慢性脱水症状が原因になっているかもしれません。
普段の生活習慣の中で水分不足になる原因は、
のどが渇いても水分補給を我慢したり、1日中事務仕事のため
のどの渇きを感じなかったりと、さまざまなことが挙げられますが、
その原因の一つとして、コーヒーやお茶などを飲んで、
水分補給ができていると思い込んでいることがあります。
毎日、コーヒーやお茶などを何杯も飲んでいる人は、
それで水分補給が十分にできていると思っているようですが、
コーヒーやお茶などにはカフェインが含まれており、
このカフェインには、体内水を尿として排出する利尿作用があります。
なので、いくらコーヒーやお茶を飲んでも、
その分、尿として排出されてしまうので、水分補給にはならず、
知らないうちに水分不足に陥っているというわけです。
特に、1日中事務仕事の人は、この傾向があるようなので注意してください。
慢性脱水症状を解消するための理想的な水分補給は、
こまめに、チビチビ飲むことです。
一般的な生活をしているだけでも、人は1日に約2.5リットルの水が必要ですが、
その中で、口から入ってくる飲料水の量は1.2~1.5リットルになります。
または、体の大きさにもよるので、
体重×30ミリリットルと考えてもいいでしょう。
たとえば、体重60キログラムなら、
1日に1.8リットルの水分補給が必要となります。
ですが、健康な体作りのためには、毎日、積極的に運動して
ある程度の汗をかくことも必要なので、少し多目の水分摂取量を目標にしましょう。
そして、この水分量を、朝、目覚めた時、朝食時、午前の仕事中、昼食時、
午後の仕事中、運動中、夕食時、入浴時、就寝前など、
1日10回以上に分けて、こまめに、チビチビと飲むことです。
日常生活の中で、こまめな水分補給はとても大切ですが、
その前に、安心安全な水であることが大前提です。